隔離された世界

日常を淡々と

the Insulated world

今日ようやくDir en greyのnewアルバム「the Insulated world」を聴くことが出来た。




今までよりもストレートに、シンプルに仕上げたとメンバーが語っていた通り、飾りっ気のない純粋な「痛み」を全面に押し出した一枚となった今作。





一曲目「軽蔑と始まり」で荒々しく幕を開け、聴き手を隔離された世界へと引きずり込む。





二曲目、三曲目と進めば進むほど激しさを増し、怒濤の勢いで吐き捨てられてゆく自己否定の嵐。




シンプルが故に歌詩の一語一語が鋭利さを増し、聴き手の心を突き刺し抉る。これほどまでに負の感情を包み隠さず堂々と、限りある一曲一曲の時間の中で鮮明に、リアルに表現するDir en greyのセンスには本当に脱帽してしまう。





シングル曲「詩踏み」はよりライブ感を感じられる仕上がりになっていて、静と動のコントラストをより一層堪能することができた。




自己否定、怒り、自分自身の無力さやそれでも生きたい、生きる意味を見出したいという感情を剥き出しにして迷い苦しむ我々にとって救いとも言える今作のリード曲「Ranunculus」。




これまでの激しさや疾走感とは程遠く、静かに語りかけるようなバラード。
虜であれば誰もがその歌詞に心を打たれ、感動を覚えるだろう。




無情な現実や社会に打ちひしがれ、ボロボロになろうが自分が自分であることを忘れず、たとえ這いつくばり泥臭い生き方に見えようがそれでも強く生きろとDir en greyらしい言葉で背中を押してくれているように感じる。





マイナスなイメージの言葉を並べ、刺々しく吐き捨てるような楽曲の中にも希望を込め発信していくDir en greyの表現力の素晴らしさを改めて実感出来たアルバムだった。





来年から新ツアー「the Insulated world」が始まる。それまではこのアルバムを聴きながら、強く生きていきたい。







叫び生きろ



















私は生きてる